2月のできごと
はてな記法というものを知ったうれしさで、思わず文頭にテーマを辞書(というかwiki)で引いたものをそのまま載せるという大学生のダメレポートの典型みたいなことをしてしまったが、こと2月は「宗教」というワードを軽率に口にしていた1か月であった。
発端は言わずもがなとある女優さんの一件だし、その是非についてこの場でどうこう言うつもりはないが、この件に関して「信仰をもつこと」そのものを悪く言う論があったのは少し残念だった。
というのも、自分の乃木ヲタとしてのスタンスはまさに宗教だと感じていたからである。
・・・とここから延々と「信仰をもつ」のは悪いことじゃないんだぞ!という話をしたいわけではなくて、推しているアイドルグループを教祖としがちな乃木ヲタが2月に出会ったもろもろについての感想です。でも気づいたら延々と宗教みたいな話をしている。
宗教って便利な言葉ですね。*2
【目次】
橋本奈々未さんの卒業
まあ今月はこれに尽きる。
10月の卒業発表から、一つずつ色々なことが最後になっていって、2月に入って怒涛の「最後」ラッシュだった。
最後の乃木中があって、SHOWROOMがあって、写真集が出て、ライブがあって(行けなかったけど)、SOLがあって、そして最後のモバメがきて。
わたしは橋本奈々未さんが本当に大好きだけれど、厳密に橋本推しというわけではなかった。生年月日が8日違いというところですごい親近感を感じていて、同い年だから御三家には特別な感慨があって、という程度の話だから、あんまり大騒ぎするのもなんか申し訳ないのですが、でもやっぱり寂しいし、昔の映像に奈々未さんを見つけると寂しくて胸が痛む。
ただ、奈々未さんは何回も設けられた「最後の機会」で、ヲタクに何回もメッセージを送ってくれた。
それはとてもシンプルで、言い回しは多少違っても、とにかくヲタに「幸せになってね」という文脈だった。
何度も言われるので、「またか」という気持ちもないではなかったし、「幸せになってね」という言葉の前には「私はいなくなるけど」というはっきりとした別離の決意みたいなものが透けていたと思うからなおさら寂しかったけど、何度も言われるとそれが呪文のようなパワーを帯びてくるから不思議だった。
「幸せになってね」という呪文。
「わたしも頑張るからみんなも幸せになってね」と、いなくなった後の私たちに向け幸せな言葉をたくさんたくさん残していってくれるのだから、立ち直って強く生きていかねばなあと思う
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月19日
アイドルの言葉ってすごいパワーがある。全てを許してくれたり、日々を生きる力になったり、人生の指針になったりする。アイドルに信仰心を持ってしまっているようなわたしのようなタイプのヲタクには特に。だから、最後にそんなたくさんの強い言葉を残して行ってくれた奈々未さんには本当に感謝している。
「人は必要な時に必要な人に出会う」という言葉は本当にヲタクを救ってくれる言葉で、もっとつぎ込むべきだったという後悔も、今後アイドルから心が離れてしまうかもしれない時の葛藤も、まあ勿論会いたすぎてお金を使いすぎたときの罪悪感も(笑)、全部許してくれる魔法の言葉なんや…
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月24日
SOLのこの言葉とかもそうですね。
奈々未さんは本当にヲタクにやさしくて、それはアイドル目線の「ヲタク想い」とか、「女の子の気遣い」的なやさしさではなくて、同じ人間同士としてヲタク心理に気づいて寄り添ってくれるようなやさしさだったように思う。クリライでthreefold choiceを御三家でやってくれたことだったり、卒コンのセトリとかもそう。
そんなヲタクにやさしかった奈々未さんのことは忘れない。そして奈々未さんに貰った言葉どおり、ヲタクも幸せになります。
改めて、橋本奈々未さん、卒業おめでとうございます。
あなたにたくさんの明るい前途が待っていますように!
映画「沈黙 -サイレンス-」
熱くなりすぎたところでまた別の話。
高評価が色んなアカウントのTLで流れてきたので気になっていたところ、原作が遠藤周作と知りまして。
大学時代四国縦断旅行をしたときに、まだ免許持ってなかったから県ごとの移動は全部長距離バスだったんだけど、その時に友達が後ろの席で読みながら号泣していたのが遠藤周作だったなーと思いだして、俄然興味が出てきて観に行ったのがきっかけ。
映画館から出る頃に、友達が読んでいたのは「深い河」の方だったような気がしてきたけどまあいいや。面白かったので。
自分の興味関心だけでは絶対観に行かないタイプの映画で、これもまたテーマはど直球に「宗教」だった。良いタイミングで巡り会えたなと思う。
信長と秀吉の時代はキリスト教に寛容で、でも江戸幕府はキリスト教を禁じて、最終的に鎖国になったんだよ~~という(いまじゃ「鎖国」も使わないらしいですね)、教科書の記述だけで理解したつもりになっていたんだなと思ったというか、映像作品として描かれて漸く「人の信仰心に踏み込むこと」の事の大きさを知るというか、とにかく己の想像力の欠如に気づかされる作品だった。これを100%信じるというのは勿論また違う話なんだけども。
大学で歴史学を専攻していたときも、教科書に出てくるレベルの派手な偉人の派手な仕事ぶりにばかり憧れていて、まあつまりそういう人々は権力者だったわけで、少数の権力者の下には権力を行使される大多数の人々がいたという事実が頭からスコーンと抜けてしまうのが悪い癖だったんだけど、改めてなんだかそういう歴史の流れを構成する大多数の人々の営みというものに思いを馳せることができてとても良かった。
(我ながら本筋からやや逸れた感想だなとは思う)
割とどのTLでも評判が良かったので興味が湧いて、割引券もあったので「沈黙-サイレンス-」観てきました。佳境で高山善廣さん出てきてシリアスどころなのにフフッてなってしまったのは反省しています。
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月19日
乃木ヲタおなじみの高山善廣さんにも会えるよ。
ミュージカル「ロミオとジュリエット」
2/25昼公演。
そんな「沈黙-サイレンス-」を観た翌週だったので、ベースにやっぱり教会とか神父とかが出てきたり、台詞の端々から宗教色があったり「あ~キリスト教圏のお話なんだよな~」としみじみ感じてしまった。(小並感)
ジュリエットが始終ロザリオつけているのとか。
まあそれは置いといて、やっぱりミュージカルって楽しかったな~!
やーでもミュージカルってたのしー!いくちゃんはキラキラ輝いていたし、大野さんもほんと王子様だったし、楽しかったなー!
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
ミュージカルのいきなり歌いだすところが苦手って意見めっちゃ分かるけど、でも私は好きだなミュージカル
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
直近の出来事だからツイートを貼ってお茶を濁す。
ロミオは大野さんだったんだけど、何というか雰囲気とか、特に声とか、めちゃめちゃに主人公感というか王子様感がすごくてすごかった…………王子様やった…
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
そしてトリオにエモみを感じずにはいられない病の患者だから、モンタギューの曲の時にロミオ、ベンヴォーリオ、マーキュシオがフロントで踊っているのめっちゃ胸が締め付けられた…ロミオがセンターで、ベンヴォーリオとマーキュシオが前に出てくるところとか、夏フリの大サビみたいだった(笑)
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
ロミオ、ベンヴォーリオ、マーキューシオは御三家であり白西橋だった。
正直ロミジュリ新演出と言われても、もともとのミュージカルの演目としてのロミジュリを知らないから何とも言えないんだけど、笑いどころ(として作られた)シーンから何とも言えないウェイ大学生感を感じたし、携帯の件も然りだけど、これはスタンダードではないんだなあというのはなんとなく分かる
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
生まれて初めて食べたたい焼きがカスタード味の方だった、みたいななんかそんな感じ
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
ロミジュリの「携帯電話」って要は情報伝達の失敗が招いた悲劇という物語の核になる部分を現代のツールで表現したらどうなるのかがテーマだと思ったんだけど、「よしそこを携帯電話で表現しよう!」って閃いたところがゴールになっちゃっていた感があってそれは物足りなかったかなと思う
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月25日
シリアスなシーンと、肩の力を抜いて笑えるように作られているシーンの落差がちょっと激しくて、そのへんはNACSの「悪童」とかが凄い好きな感じなのでちょっと入りこみ辛いところはあった。
あともともとの「ロミオとジュリエット」の演目(携帯電話の登場しないやつ)とかってあるのかな?ミュージカルど素人なので良く分からず申し訳ないですが、いつかまた観てみたいな。
そして生田絵梨花さんはやっぱり圧倒的ヒロインだったし、ロミオの大野さんもものすごい主人公オーラで、舞台の上で主役二人がキラキラ輝いていたのが印象的だった。
パフォーマンス的にはママ二人に喰われ気味かな?と思ったけど(あとあと調べたら宝塚の方だったのでそりゃそうだという感じ)、でもあの主人公オーラは格別だった。あとグッズが可愛かったので最高。
翌日は京都に行ったので江戸初期に建てられた某寺に参詣してまた沈黙を反芻きながら橋本さんの幸せも祈願するという。そうですミーハーだとも。
レミゼはせっかくなので帝劇に観に行きます。楽しみだな〜〜
余談
橋本奈々未さんより8日だけ早く24歳になりました。
そんな橋本さんの卒コンを皮切りに始まったバスラ3days、演出などなど色々な試みがあったと聞いたし、メンバーもリハからとても大変そうだったけれど、そんな中でライブ中も毎日ブログを更新していたのが斎藤ちはるちゃんだった。
ライブ中はどうしてもみんな更新手薄になるし、ヲタは早めにオフショとか見たいから普段読んでない子のブログも読みがちだし、アリですね。二番煎じだなんだと言われてもやらないよりうんと素晴らしいし、三番は分からんけど二番煎じまではアリだろ!と思いますね pic.twitter.com/CVQTyx4HJT
— maki (@sinkin_ship) 2017年2月22日
「二番煎じまではアリ」という言葉、何の気なしに呟いたけど、あとあと読み返して我ながら結構いいなと思った。
彼女のブログ毎日更新は記憶している限りでは北野が15thで選抜入りしたあたりから始まっていて、まあ北野の二番煎じだというのは誰の目にも明らかだった。二番煎じだという批判も多かったし、内容が云々とか、もう誰も読んでないとか、結構心無いことも言われている。正直概ね同意だったし私もあんまり読んでないけど、それでも北野の例を見て真っ先に飛びついて、事実今日にいたるまでそれを実行していることは評価されるべきだなと思った。
ブログを毎日更新するのが偉いんじゃなくて、真っ先に二番煎じを始めたことが偉い。
二番煎じである以上、彼女がこれをやり遂げたという理由で選抜入りできるかは普通に難しいだろうと思う(しそもそもブログだけが理由で北野が選抜復帰できたわけではない)けれど、それでもどうか完走した先にはなにか一つでも報われてほしい。
そして行動変革を示すためじゃなくて、もともと息をするように実行していた中田花奈さんが今報われていることも嬉しい。
「二番煎じまではアリ」、というポリシーで24歳頑張りたいと思う。
今日もアイドルから言葉をもらって生きています。